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アトピー性皮膚炎診療ガイドラインに基づく治療【3】

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アトピー性皮膚炎が「グッと」よくなる二段階治療

「よくなるぬりかた」とは、どんなぬりかたなのか。アトピー性皮膚炎診療ガイドラインに書いてあります。

アトピー性皮膚炎診療ガイドラインの、二段階治療

  1. 寛解導入かんかいどうにゅう療法
    痒みや炎症を速やかに改善する治療
  2. 寛解の維持
    炎症の再発を防ぐ治療(維持療法)

1.寛解導入療法~痒みをすみやかに改善させる治療

アトピーの痒みがおさまらなくて困っているときに行う、一番重要な治療法です。

「ステロイドをぬったらよくなる、止めたらまたかゆくなる」パターンを、
「ステロイドをしっかりぬったら痒みが治まった」に変えていくことがポイントになります。

そのためには

  • ステロイドの副作用を知り、こわがらずに使う
     →ステロイド軟こうの上手な使い方「アトピー免許皆伝」
  • アトピーの炎症、痒みが速やかに改善するように、必要十分な量を外用する
     →アトピーがよくなる軟こうのぬりかた「FTU療法」
  • この2つを説明するために、診療時間を確保しています
     →予約診察、アレルギー科新患患者さんのための診療時間枠
  • 1週間後に再診
     →寛解導入療法1週間後には、症状改善を確認して、維持療法に切り替えていきます。会計時に予約をお取りください。

2.寛解の維持~炎症の再発を防ぐ治療(維持療法)

ドライスキンを改善して、痒みの再発を防ぐ

1週間ステロイドをしっかりぬって痒みが治まったら、痒みの再発を防ぐ「維持療法」に切り替えていきます。

維持療法のすすめかたですが
診察して

  • かゆみの改善ぐあい
  • かき傷の治り方
  • 肌の乾燥
  • IgE、TARC、好酸球などアレルギー関連の血液検査結果

を総合的に判断して

  • 維持療法に使うぬり薬を選んで、説明、外用指導
  • 炎症が残っているところにはステロイドを数日間追加外用

などを行っていきます。

維持療法に使うぬり薬

プロトピック(タクロリムス)、コレクチム、モイゼルトのどれか一つ。それぞれ特徴がありますので、医師の判断で選びます。
プロペト(ワセリン)、ヘパリン類似物質クリームなどの保湿剤を選ぶこともあります。

「乾燥肌・ドライスキンの改善」がキーワード

「ドライスキン」が改善すれば、刺激を感じにくくなり、かゆみが再発しにくくなります。
「ドライスキン」を改善するためには、維持療法を月単位で続けていく必要があります。維持療法を続ける期間ですが、これまでのアトピーの炎症が強く長ければ、それだけ長くなります。

次は、プロアクティブ療法、リアクティブ療法の解説です。【4】に続く